桜宮自然公園基本計画

1 ・趣旨
  私たちは、多古町染井字三本人、天井田地域に水田を所有し米ずくりを行ってきましたが、農道の未整備や山間谷津田という悪い条件のために生産性が低く、休耕や減反をせざるを得なくなり、その上農道の入口付近はゴミすて場と化し、現在農道は封鎖されており、水田は荒廃水田となってしまいました。
 然しながら、この地域の自然景観ますばらしく、一般の観光地などには見られない「里山」としての風景を残している貴重な地域であります・
 現在、八田バイパス沿いに産業廃棄物の中間処理場が企業によって計画され、その申請書が県に提出されています・その場所が私たちの地域に隣接しています。
 この貴重な自然景観を保存し、後世に継承することは、私たち「今を生きる者」の重要な責務であると考えます。
 この度水田の所有者全員で協議した結果、この地域を「自然公園」にして・広く住民の参加を募り水性植物や野草などを始め、かつて生存していたメダカ、昆虫、トンボ、ホタル等によってこの地域の自然環境を再生し、住民の憩いの地として行くことで意見の一致をみました。このことは「環境の世紀」と云われる21世紀に於て、非常に意義深いことと思います。
 本会の活動は、上記の趣旨を広く多くの人に理併して頂き、下記の「活動の基本方針」を、行政の指導と援助を頂きながらその実現に努める事により、自然豊かな個性的なまちづくりの一助となることを目的とします。
 以上は、多古町が平成12年度に策定した「多古町総合計画」にも添うものであると確信します.

2・活動の基本方針
1)この活動を進めるために必要な道路の整備を、既存農道の改良などにより行う。

2)水田の草刈などを行い、そこに水性植物や草花等を植えること等により、荒廃した自然環境の復元をはかる。

3)同地域には、八田バイパスに歩道の施設が整備されて居り、桜並木等の景観も有ります.これ等と本計画を総合的に考え、さらに散策道を多方向に延長するなどにより、多くの地域住民が利用し、活用できるものにする。

4)谷津田の両側の山林については、里山の景観の維持、保全のため、所有者と話し合い、下草刈り等の管理協定を結ぶ。

5)一般利用者の便を図るために駐車場、トイレ、水道、ベンチ他等の施設を設け、利用目的の多角化を目指す.

6)この活動は「住民参加型」で進めることにより、より多くの人に「自然環境保護」の大切さの理解を深めて頂く。

7)以上の活動を推進するにあたり、多方面に渡る行政の指導と力添えを、御願いして行く。

                                 平成13年11月18日


            桜宮自然公園をつくる会会長            佐野豊三