第3回里山シンポジウム 第3分科会「里山と水鳥」
基調講演 「宍道湖・中海における水環境改善事業」
湯浅丈司(国土交通省出雲河川事務所)
配布レジメ
「宍道湖・中海における水環境改善事業」
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「宍道湖・中海における水環境改善事業」
■ 島根県・鳥取県にまたがる宍道湖や中海における「水環境改善事業」の現状とこれから。
現状、沿岸域での事業を優先的に行う。浄化事業は流入河川対策。→生態環境の改善で相乗効果
水環境の改善 → 透明度の向上と生物の多様化。
報告1 「利根川下流域の冬鳥の越冬拠点の再生」
荒尾 稔(日本雁を保護する会)
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「利根川下流域の冬鳥の越冬拠点の再生」
■ 千葉県では、海辺と陸の湿地の90%前後を埋め立ててしまった結果多くの水鳥が絶滅。それらの復活 の可能性を報告
この冬の異常な大雪で、新潟から千葉県への渡り鳥の道(コリドー)が復活形成されたらしい。 千葉県 下で白鳥群の異常な増加予想、雁・白鳥を中心に生息域の保全、水鳥などと印旛沼と因果関係を報告
報告2 「印旛沼の鳥類相と水辺環境」
箕輪義隆・浅川裕之・桑原和之(千葉県立中央博物館)
配布レジメ
「印旛沼の鳥類相と水辺環境」
■ 印旛沼周辺での最近の定点観測によって、チュウヒ(鷹)の大きな群れの越冬生態及び最近マガモや コガモ等の鴨の個体数増加と、オオバンやクイナ、シギ類の減少等の情報。
報告3 「印旛沼の水循環健全化と印旛沼自然再生事業」
吉田正彦(前千葉県河川計画課 現葛南地域整備センター)
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「印旛沼の水循環健全化と印旛沼自然再生事業
■ 印旛沼での水循環健全化施策の話し
パネル討論
−雁類・コウノトリ・タンチョウヅル・トキなどの再来を目指して!−
パネラー 桑原和之、吉田正彦、湯浅丈司、荒尾 稔、
コーディネーター 中村俊彦(千葉県立中央博物館)
利根川の下流域、3大湖沼のひとつ「印旛沼」の周辺とは、かつてどのような場所だったのか。明治以降、人の営みにより、雁類・コウノトリ・タンチョウヅル・トキなどかつて生息していた水辺の渡り鳥は今では絶滅状態です。その再生を願う上で、生物指標としての水辺の鳥、特に大型の水鳥が水循環健全化を計るにおいて最も重要な役割を担うことが最近わかってきました。
かつては無数にいた潜水性のキンクロハジロやホシハジロ等の生息が果たしていた環境保全上の役割などを見直します。また、「水環境改善事業」の先進的な事例となっている、島根県の宍道湖での取り組みのご報告を頂きます。宍道湖と印旛沼を、水循環健全化と水鳥の越冬拠点の復元について新たな角度から比較検証し、ともに地域再生への協働という観点から考える場にしたいと考えています
開催日時 :2006年4月15日 午後 1 時30分 〜 午後 4 時50分
開催場所 : 千葉県立中央博物館 参加人員 : 50名
重要な越冬拠点の保全策。半径10km圏
● 現在の内容
印旛沼は、かって昭和30年代まで健全性が維持されてきていると見られている。
印旛沼での、成田新線建設や県道設置など、これから開始される公共工事による影響等が、自然湖として健全性の高いと言われる琵琶湖や宍道湖等との相違点の対比による検証によって、新たな課題がと可能性がさらにいくつか浮上してきた
● 結論
1 生活雑排水対策の深化が必要。市民の協働参画が必要
2 成田高速鉄道や県道との関係工事で行われるミチゲーション に関する議論では、短期的な成果より情報公開と見試めし方 式と、サンカノゴイ等希少種を主な対象に含めた長期的なモニ タリング実行の必要性。
3 印旛沼に自然のリズムを形成するため農業サイトの協力が 必須
4 白鳥や雁が渡来数増加への受入体制つくり
● 課題
白鳥や雁が渡来数増加への受入体制つくりがとして、雁や白 鳥の渡来が集中点を形成出来てきた。その箇所を中心に半径 10km圏を、渡り鳥保護のための重点地として形成する
● まとめ :
印旛沼の健全化には、永年の自然のカレンダーと、リズムを重 視し本来の自然再生力を引き出していく。
千葉県印旛郡栄町小川様撮影