2004年2月14日第1回里山勉強会において
千葉県副知事大槻幸一郎様から講演内で以下のVIDEO放映がされました

森林療法が社会的に認知され、普及しているドイツからの現状報告です。

トウヒ、ブナ等、針葉樹と広葉樹が混合している森を、森林療法として利用してる南ドイツの小さな町バート・ウエーリスホーヘンをご紹介します.
 南ドイツ、バイエルン州の州都、ミュンヘンから列車で1時間、年間70,000人々がやってきます。この町の外はなだらかな野原と森とにおおわれ、約1,200haの森があります。どの様にして森林療法として利用されているのかをご紹介します
 森のなかに何本もの小道、総延長250kmに及ぶ散策路、森と野原への散策が自由に出来るように整備され、コースは始点終点を決めて、30分、1時間、1時間30分コース等、目的地にはさらに、コーヒや紅茶の飲める休息できる施設もあります。
ドイツの人々は、散歩をこよなく愛する、皆はつらつとした人々です。
森林療法とは

 散策路を利用した森林療法は、社会健康保険から、5年に一度、保養として平均13日間受けることが出来ます。ドイツでは保養税があり、1日ひとりあたり2.5ユーロ(約330円)の税金を払います。
 保養客は、交通費などのかなりな自己負担を強いられますが、2.5ユーロの税金が、普通の町にない様々な保養保養施設を保養客が無料で利用できるシステムを支え、保養関連などのレストランなどを成り立たせています。
 税金はいろいろと利用されていますが、主として施設や森林散策路等ののメンテナンス費用として利用されています
 市も、財政負担、レストランや宿泊施設等への支援で協力体制を取っています
  バート・ウエーリスホーヘンでは、住民の65%がこの保養関係に従事しています。
 運用の中心になっているのは市の保養課です
森林管理者が保全に努めています
 
 この町の森はドイツの普通の森です。市と協力をして手入れが十分されています 
 森林管理官は地元の森林管理を町側と分担し、保養の森のガイドも勤めています

 市は、森林散策路の保全など毎年の手入れを必要とします。大事な事は、オープンな利用が出来るように、人と森を遮断しないことです。
森林セラピーの成果は心身の活性化

 利用者の平均年齢は59歳、
商法に詳しい医者と作業療法士が責任を持って治療します。きちんとした医療体制を持っていることがバート・ウエーリスホーヘン保養地の特徴です。1人ひとりが最適なコースを選んで休養をバードウオッチング、魚釣り、日光浴等を楽しめるようにネットワーク化されています。
 温・冷水浴を行い、休養を取る、スポーツを楽しむ等、14日間の森林療法を受けて、心身共に生まれ変わって、元気になって、生き生きとなって帰宅できます。

 森を舞台にした心身の活性化をもたらします。
 森林セラピーの成果は、高齢化社会では、 特にその機能を発揮いたします 
地域の活性化に、独特の雰囲気を形成しています

 宿泊施設側は、宿泊、利益、利便性に責任を持ちます
 宿泊・ホテルの設備は一流です。
 身近なところで、この様な施設はドイツには400ヶ所もあります。ここのホテル経営も、保養の森が近くにあることが独特の雰囲気を高めててくれています。
 森林療法のあることの優位性は明らかです
 長期滞在者のためのホテルなどの宿泊施設が欠かせません
 保養客への配慮と排気ガス対策としてトラック、オートバイの乗り入れが禁止されています
医療品開発には最善の環境である。
 

 薬局に並ぶ100以上の薬は、これらは森林療法のための
製品です。それぞれの製品は
 1 医薬品    医療関連
 2 サプリメント 食品関連
 3 化粧品    調合素材
 医療法人として参入では、クナイプ製薬(株)が紹介され
ています
 この会社では、この町で医薬品の臨床的研究を行っている

 情報をしに提供しています。お互いに協力関係です
作業療法士を学ぶ専門の学校があります。

 作業療法士を養成するための専門学校があって、多数の若者が作業療法士としての、資格を得るために幅広い学習を積んでいます。
 作業療法士が散策路のコースに同行することもあります

 医師と作業療法士によってその人ごとの、治療用のコースを持つことになります。
 一般の施設と異なる点として、医療体制を作るかかりつけの先生が、慢性化した成人病等を責任を持って治療します
 保養客は、民営の宿泊施設に泊まります。
 保養客の平均年齢は59歳です
 
 医師連盟は、医学的な側面で責任を持ち。
 
 市は、保養地としての雰囲気の維持と景観に責任をもちます
森林による保養は日本でも実現可能です。
 保養のための森は人の生活のすぐそばにあるべきです。
普段は森に縁のない人でも、森を身近に感じられるように
軽いアトピーから重度の病気まで、森林療法の重要度は高まっています。
2004/3/30 里山シンポジウム委員会委員 荒尾 稔転記