第1回里山勉強会開催に関して
 今回の第1回里山勉強会は、県や地方自治体の主催ということではなく、市民の皆様の盛り上がりの中で行われることになった事の意義が大きいと見ています


里山への関心は
 千葉県でのNPOの主催者組織団体の数は、イメージとしては、平成12年には53団体でありましたが、平成16年1月末には567団体、10倍以上になっています。その絶対数でも、東京、神奈川、大阪についで4番目の数となっています。そのうちの2割強が環境関連に関するNPO組織で、150〜160程度と思われます。
 この会場にもNPO組織の代表者が多数お見えかと思っています。行政とのパートナーシップにて大変大きな存在になりつつあります。
 お手元のレジメをご覧下さい。最後の15分くらいにビデオにて、最新の森林医療セラピーをご欄下さいますように。


里山への原体験とは
 私は、新潟の湯之谷村で生まれました。この村の森や里山での、小さい頃からの原体験が里山への動機付けになっているのではないかと思っています
 
 本日朝も知事校舎の周辺を1時間ほど散策してきました。知事校舎横の刑務所前の森林も、2月の中旬ではまだ眠った状態だなとおもいながら、しかし、里山の森の様相はショックでした。ゴミの山です。折角の里山であっても、そこが産廃の山になっています。
 いかにも千葉らしいが、しかしであってほしくないと思います。
 私にとって、湯ノ谷村が里山の原体験の場でありますが、高校時代は秋田、仙台と、その後林野庁に於いて北海道、九州等へと廻りました。湯之谷村では、ブナ林が雪解けとともに、周辺が真っ赤にそまって、それからは春の山菜採りが始まります
 北海道では、入植者が農地の周辺、水田の横に、唐松の人工林と周辺には白樺のある里山ができています。
 九州では、千葉県と同じく、常緑広葉樹が主役です。
 佐賀県では、標高100mにところが、水平にベルト上にミカンが植えられ、その上に竹林、杉、桧の人工林があります。急峻な山のところです。佐賀の山は一番整備され、人工林は90%を占めていますが、林業としてうまくいかない問題を抱えていました。
 その点で千葉の山々は高いところで400m、全体が丘の様な、 木材価格の問題や後継者難のために不振で。しかし、林業はうまく言っているとは言えません。
 子ども達に千葉の里山での原体験の場を与えたい。


森林整備をどの様な接点で進めていこうとしているのかです。
 こうしてほしいことはありますが、それを言うことは今回の真意ではありません。
 こんな事を行政と接点をもて取り組んでみたいという興味のある方がほとんどで、更に興味のある方がどの様に教えたらいいかが今回のテーマです


千葉県下の森 
 レジメ3をご覧下さい
 千葉県内の森は、谷津田という産業としての森林が、昭和45年から34年間で昭和45年の182,000haから163,200haへと30年間で19,200ha、約1割が統計上の正確性を抱えていますが、消滅しています。日本全体では森林の量は減少していないので日本一の減少です。ゴルフ場や住宅地として消えた森林は千葉の森林面積に3%に達します。昭和40年からのバブルで千葉に集中しました。148ヶ所のゴルフ場があり、これは北海道、兵庫県についで,3番目。全国的にも集中しています。

 再生土壌と残土に関して、警察と協力し24時間監視体制で不法を取り締まっています。全てが上まわって。残土の問題として森林を巡る県の行政、林地許可基準を超えた産廃や残土の放棄を厳しく対応していますが、違反が相当多数あると見て警察と連動して、皆様からの情報を待っています。グリーンキャップを4パーテイ立ち上げております。


里山条例とは 
 レジメ4
 里山条例は、昨年5月18日植樹祭と、多岐な問題を里山を堂本知事もきちんと県の条例制定で守れないかとの観点の中で、若手の起案で生まれたものです。
 セレモニーーでなく里山に対する責任を持ってもらってボランティア活動が組織として生まれたもの。
 全国に前例のない、山林地主のもてる森林を協定を結んで整備する。県や市町村が財政的にボランティア活動を支援して対応していこうという考え方

長野県では森林条例として制定を予定と聞いています.
全国規模で注目されていてうれしい。
協定も2月中に4件、3月には20件ほどを予定とのことです。

里山整備への皆様への期待としては、まず、企業にも期待しています。

里山は、整備するより活用することに意義があります
 木炭を作る
 自然観察会を行う
 子ども達へ若い頃を思い出して、一緒に仕組みを考える

横の連携、情報共有という観点から、里山新聞の発行を意図しています


企業の貢献に期待しています
 npo支援や県財政への財政負担をお願いしています
 環境事業、メセナ活動として、企業の冠として、なんとかドリンクや大手コンピュータメーカが企業の社会貢献として取り組んでもおかしくないと思います
 社会貢献への新しい時代のコマーシャルのやり方として、広報活動にも是非こういう仕組みとして広げたいと思います。
 2週間前、すでに大手商社と石油会社からと話しあい、その反応まちです
 行政として先頭をきって、里山の整備に、地区での活動
 企業にもう一つ。バブル時代前に企業が買いあさった森林を、里山整備として無償で提供して頂く。すでに提供2者から申し出を受けています
 
  
美しい日本、千葉県作りを目的に
観光立国日本として、日本の 景観保全法の制定が進んでいます。
 東洋的な原風景である里山の秘められた、それを取り巻く里山の美しさに、マッチした景観、景色を大事にしよう
 広告や看板を規正し、自然景観を保全するための法律です
 

これからの環境/森の役割を考えてもらう
 森林官はひとりひとりが、森の演出、デイレクターとして参加してほしい。
主人公は、そのドラマに主役はいない。森林という舞台装置をどうするか

 キーワードは、ふれあいです
 人と人との触れあい
 森と人との触れあい
    
F 森林をどの様に利用するか
R 未来に向かってどの様なドラマが
E 技術的な側面の利用
A 病院で
I 感動を生む世界
 

21世紀としての、森林にどの様な役割を与え、活用していきますか。
 森林医療として、2,3日カウンセラーと一緒に森を歩く
 心理的な効果を与えること
 障害者の社会復帰による回復を促進する
 そのプログラム開発の予算で、2,200万円を16年度として計上いたしました。
17,18年度をどうするかは、これからです。
 この予算は、みどり推進課と健康福祉部とで予算を確保しています。



2004/3/30 里山シンポジウム委員会委員 荒尾 稔転記
 大槻幸一郎千葉県副知事