2005年5月21日

             「第2回里山シンポジウム」主催者挨拶

           
                        里山シンポジウム実行委員会 会長 金親博榮


 本日は、第2回里山シンポジウムの全体会に、千葉県内外の遠隔地からも、お越し頂き、ありがとうございます。

@里山シンポジウム開催の経緯 

一昨年5月18日上総アカデミアパークにおいて開催された全国植樹祭と、全国初の千葉県里山条例の施行1周年の記念行事として、昨年は、第1回里山シンポジウムを開きました。以来、千葉県では、この5月18日を「里山の日」と定め、里山の保全、活性化に取り組んでおります。

A第2回里山フェステイバル行事
全体を構成する「里山フェステイバル」は、昨年設立した「ちば里山センター」の企画運営する、県内7市町(木更津、君津市、市原市、多古町、千葉市、佐倉市、千倉町)での里山体験活動と、「里山シンポジウム」の2つの部分から構成されています。

B第2回里山シンポジウムの構成
 「里山シンポジウム」は、里山を活動の場とする市民のNPO・ボランティア団体が実行委員会を設立し、この実行委員会が、企画運営を行い、開催して参りました。
 今年は、協賛を含め、その数115団体となりました。県内各市町において、約2ヶ月にわたり、分科会を開き、その締め括りとして、本日、全体会を、我孫子市のご協力のもと、中央学院大学の多大なご支援を頂いて、開催する事が出来ました。
 開催主体は、ちば里山センター、千葉県、(社)千葉県緑化推進委員会、並びに、我孫子市が共同主催、千葉市後援としました。全国的にも、このような形式で、活動を継続している事例は、非常に少ないとの事です。

C第2回里山シンポジウムの行事内容
 昨年より3つ増加し、14の分科会(水田、生物・ビオトープ、教育・学習、森林・林業、芸術、医療・福祉、政策、観光、水循環、文化・伝統,子どもの健康、竹、食、野生動物)とし、7市町(我孫子市、茂原市、千葉市、東金市、鴨川市、丸山町、栄町)にまたがる、11箇所での分散開催としました。期間は、5月の里山月間を中心にした、4月から7月までの、五月雨式開催としました。
 この開催方法は、里山活動が、広く各市町村の住民生活に密着した、永続的な活動となる様にと願い、多数の開催市町のご支援を頂いての決定となりました。

D里山再生の重要性
荒れた山林や田畑を対象とする里山の再生は、農山村の再生のみならず、都市をも含む、国土の再構築,循環型社会の基礎となるものです。生き生きとした地域づくりに欠かせない環境作りのキーポイントは緑化にあります。各々の地域の活性化はその地域の景観に現れます。子どもの戯れる風景、手入れされた、里山の再生は、健全な子どもを育む場所として、改めてその子を育てる親たちの認識を深める必要があると考えます。この観点から、今年のサブテーマは、「里山と子ども」としました。

E県民各層の理解と協力
里山の保全活性化には、農山村住民に、都市住民が加わり、現場を担う人々のやる気を復活させなければなりません。これには広い国民の支援が必要です。ここに参集されたお一人お一人が、里山の多様な機能を、今一度深く認識し、県民の各層にその理解を促す伝達役となり、このシンポジウムが、里山活動を一層広め、具体化する契機となることを願っております。
   最後に、このシンポジウムが、今年も開催できた事に対し、関係者の深い思いやりと、開催への熱意に、敬意と感謝をささげて、里山シンポジウム実行委員会の代表としての挨拶と致します。