
中に1羽のコハクチョウが一緒に
我孫子市手賀沼の下流域、利根川への合流点の近くの河川域の一部に、なぜかコブハクチョウの大群が定着している。その数は50羽に及ぶ。さらに、そこに傷病のコハクチョうが紛れ込んでいて、しかも混血の個体がいる様だとの地域の方からの情報を得て、急遽調査に伺いました。
たしかに丁度50羽のコブハクチョウが居ました。また、たしかにふたまわりは小さい個体のコハクチョウも1羽がコブハクチョウの群れ内にとけこんだ状態で観察できました。 幸いにも、見たところ混血を疑わせる個体は見出せませんでした。ほっとしました。
現在、コブハクチョウは、本来日本には迷鳥として、そして沖縄方面では不定期に渡来している記録もありますが、外来種として位置付けするのが正しいのか、大いに迷うところです。したがって、2007年度だけでも、手賀沼周辺域で7番が、茨城県牛久沼でも5番い程度が、霞ヶ浦周辺でも3番程度の繁殖がなされたと考えられています。
利根川下流域では、各地に分散し、だんだんと個体数が増えだし、そろそろネズミ算的に増えだす前に対策を講じるべきではないかとの声も多いと聞いています。
でも同時にコブハクチョウがいることを喜び、とても大事に考える方々も多く、そこが外来種として排除などでは、一筋縄ではいかないところでしょう。
このまま放置してよいものなのか、関係者が頭を抱える状況です。
餌としては、くず米がいつでも食せるような形で準備されていました。傍らには大量に備蓄され、餌のBOXも中を拝見すると、全部くず米でした。さらにこの場所は水辺をマコモで覆われており、その2つがコブハクチョウの餌であることが確認されました
50羽の内の1羽は、明らかにコハクチョウでした。頭の部分ががまだゴマダラ上で、成鳥というより亜成鳥ではないかと考えました。コブハクチョウの群の真ん中で、とても仲好くしていました。
とても人慣れし、首も真っ白で、濃厚な餌付けを受けていることが一目でわかりました